私は、よく自分のことをラプンツェルに例えます。あんなにかわいい訳でも、本当は高貴な出自だ!とか言うわけではなくて、ただ、ただ世間を知らずに生きてきたからです。
世間知らずの母親と、2人の子供。メインの登場人物はこれだけ。
家に寄り付かない父親と、母親が嫌う祖母、寡黙な祖父は、サブキャラ以下の登場頻度で。とにかく世界が狭かった。
詳細は省きますが、テレビもなく、外に遊びにも行かず、人間同士の付き合いとか、自分の好き嫌いも何にも分からず生きていました。
ある日大学に行くようになると、その頃はすでに独り身となった母親が、突然の子育て終了宣言!朝帰りをしても、誰かを連れて帰っても、何も言われず。「自由」が急に授けられたラプンツェルはどうなったかというと…。
なんにも考えず、なんにも疑わず、ひたすら遊びました!
毎日、毎晩、時給800円で小銭を稼ぎ、そのお金で呑んで。イケメンに口説かれればついていき、告白をされれば付き合って。
なんとなく就職を決め、なんとなく仕事に夢中になって。
なんとなく告白された同僚と、なんとなく付き合って、なんとなく同棲して…なんとか結婚したくて絡めとりました。
結婚したかった。
でもそれは、この人としたい、ではなくて、結婚がしたかった。自分の考えが何もないラプンツェルは、世間の思う価値観に縛られて、30歳までに結婚しなくちゃ、とか、相手はタバコを吸わない人で、都内在住で、イケメンで、とかそんなことだけ思っていました。
長くなりましたが、今だから分かる、結婚する前に必ず考えおくこと、は、自分が本当に欲しいものは何なのか、ということです。
イケメンの横にいる自分が欲しかったのか、都内にずっと住みたかったのか、タバコがそんなに嫌いだったのか…
全てNOです。
今だから分かる自分にとっての正解は、土日を一緒に過ごしてくれること。
それだけだったことに、今だから気がつきます。